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2013年12月11日

玉川上水 ラムサール条約登録の可能性をさぐる!~小平からグローバルに考えること

11月30日に中央公民館ホールで、シンポジウム「玉川上水 ラムサール条約登録の可能性をさぐる ~いのちを育む水とみどりの回廊~」が開催されました。

え? 玉川上水がラムサール条約!? まさか!(笑)と思いますよね。
ラムサールといえば広大で無数の水鳥が生息する湿地のイメージですから。
ところが、実はこの条約の「湿地」の定義はとても広く、人工のものも含め水のあるところはすべて湿地と考えられるため、玉川上水で可能性をさぐることは決して的外れではないのだそうです。

ラムサール条約が守ろうとしているものは、生き物にとって命の水の供給源であり、水の循環調整機能を果たし、経済上、文化上、科学上及びレクリエーション上大きな価値を有する資源である湿地です。はじめはヨーロッパのバードウォッチャーたちが鳥たちの異変から、国境を越えて移動する水鳥のために国家間で協力して湿地を保全することの重要性に気づき、これを目的としてこの環境に関する先駆的国際条約が1971年にイランの保養都市ラムサールで採択されました。



今回のシンポジウムでは、まずラムサールセンター事務局長の中村玲子氏からラムサール条約についてのお話。続いて1993年6月に東京湾でラムサール条約に登録された谷津干潟自然観察センターの芝原達也氏のお話。さらに、日本自然保護協会の辻村千尋氏からジオパークなどのお話がありました。これを受けてパネルディスカッションが行われましたが、大変興味深いワクワクする内容になりました。



左から辻村さん、芝原さん、中村さん、司会のリーさん

玉川上水は、かつては人間を含めた生き物にとって命の水の供給源であり、水の循環調整機能を果たし、経済上、文化上、科学上及びレクリエーション上大きな価値を有する水辺でした。その後人間の飲み水の供給源としての役割はなくなりましたが、渡り鳥を含む多様な生き物たちの生息に欠かせないグリーンベルトであり、文化的、レクリエーション的な都市の水辺としての現代的価値は希少なものとしてますます上がるばかりだと思われます。


リーさんが水色のマーカーで東京の鉄道路線図に玉川上水(生き物の通り道)を書き込んだ図。
玉川上水は西の山々と都心を結ぶ最も重要なグリーンベルトで、様々な生き物が玉川上水に沿って移動する。
都心には新宿御苑、皇居、明治神宮といった大きな緑地がいくつもあるが、
閉じられた環境では豊かな生態系を維持することはできないため、玉川上水の存在価値は非常に大きい。


日本自然保護協会の辻村さんによれば、ラムサール条約よりも「ジオパーク」登録のほうが可能性が高いということでした。
「ジオパーク」は、ジオ(大地)に親しみ、ジオに学ぶことを目的としていて、考え方やストーリーが重要視されます。玉川上水であれば、ジオパークとして認められる価値は十分にあり、それは私たちの考え方、関わり方次第であるのです。まずは日本ジオパークから、そして世界ジオパークも夢ではないかもしれません。

さらには、玉川上水と皇居のお堀とをつなげて考える、多摩地域の湧水群とネットワークして考えるという視点がありました。このように都市の中の貴重な水辺として広くとらえると、さらに価値が高まっていきそうです。

大事なことは、「玉川上水とどんなつきあい方をしたいのか?」「どんなまちにしたいのか?」のビジョンをもつこと。ただ保護するだけではなく、実際に環境の中に入って五感で感じることを大切にする。他の生き物を思いやりながら人間も関わっていく、分け合うという考え方。環境教育。生物多様性地域戦略として考えること。行政と協力すること。そのためには、ゴールは決めておくのではなく、その時に到達したものというように柔軟に考えることも必要です。




「ありふれてそこにあるもの、ごく普通の価値にとても意味がある。」
ラムサールセンターでは「子どもラムサール」という、ラムサール登録地の子どもたちに他の登録地の魅力、宝物を発見してもらうワークショップを行ったそうです。外からの目で見れば、見慣れたいつもの風景が実は宝物であったことに気づくことはよくあります。

私たちの玉川上水も、なんとなく「歴史的遺産だなあ・・」「緑がつながってるね」「鳥もいるね」「いい散歩道、ランニングコースだよね」「でも地味・・・(笑)」と思われていないでしょうか。でも、もっとグローバルに捉えてみると、まったく違うもの、キラキラ輝く宝物に見えてくるかもしれません。


グローバルな視点といえば、このシンポジウムを開催した「ちいさな虫や草やいきものたちを支える会」代表のリー智子さんは、10月25日にやはり中央公民館ホールで、探検家関野吉晴さんのグレートジャーニー(南米から人類の起源アフリカまで、人類のたどった道を徒歩、自転車、カヌーなどで逆行する旅。1993.12~2002.2)の講演会を開催しています(生活クラブ まち小平 環境チーム・地域協議会共催)。それに先立って、10月11日にルネこだいらで、関野さんが武蔵野美術大学の学生たちと一緒に身の回りで集めた素材からカヌーをつくるドキュメンタリー映画『ぼくらのカヌーができるまで』を上映しました。



こうしたイベントの開催に至った理由は、「地球のことが本当に心配だから」とリーさんは言います。
10年前から小平霊園や中央公園の雑木林で続けている「野草の名前を聞く会」など、地域の植物や昆虫を観察する会も、そこから小さな変化や地球の声に気づくことができる大事な活動です。かつてヨーロッパのバードウォッチャーたちが鳥と湿地の異変に気づいたように、身の回りの自然を日ごろから注意深く観察することは、地球全体の動きを「グローバルに」捉えることにつながります。

 
今年7月に行われた「林のたんけんたい」(左)と、10月に行われた「野草と樹木の名前をきく会」(右)

リーさんは子どもたちとアートを通して地球の問題を考える活動をしたり、最近では嘉悦大学の講座で学生たちに小平での活動について話し交流するなどされています。
まずは身の回りの自然をよく観察し、身近な人と交流する。そこから本物のグローバルな世界へとつながることができる。玉川上水とラムサール条約の関係を通して、そんな道筋を感じさせてくれたシンポジウムでした。

足達千恵子

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    Posted by こだいらネット at 23:43│Comments(0)こだいら友・友
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